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- 2023.07.14
- カルシウムの異常供給-2
ギクも胸鰭の先が垂れる原因は「カルシウム異常供給」であると思います。
「カルシウムの異常供給とは?」
考えられるのは下記の2つです。
1.品質の悪い並塩やカルシウム量が以上に多い原塩を使用した場合。
天然海水のカルシウム濃度380〜460mg/L(サンゴ礁のカルシウム濃度420mg/L)
私もサンゴ飼育をする時にこのカルシウム量を勉強しました。
サンゴに最適なカルシウム量は420mg/lです。
当時デュプラと言うドイツメーカーが販売していたカルシウムリアクターと言う商品を
pHコントローラーに接続して二酸化炭素を利用してカルシウム量を調整していました。
懐かしい思い出です。
ちなみにカルシウムが溶けて硬度が上昇しても海水では全く問題ありません。
天然海水の主成分は「塩化物CL」と「ナトリウムNa」
すなわちNaclですね!
その次に多いのが硫酸塩、マグネシウム、カルシウムの順番になります。
その他の順番はカリウム、炭酸水素、臭素・・・・となります。
その他40種類以上のミネラルで構成されています。
マグネシウム1300mg/l、カルシウム420mg/lです。
この2つの成分が硬度を形成しているものです。
2つを合計すると1720mg/lとなり1°(ドイツ硬度)が17.8mg/lですので
1720mg/k÷17.8mg/l=96.6°となります。
みなさん塩水浴をされるときに塩分濃度0.5%位でされていると思います。
天然海水が3.5%の塩分濃度ですから1/7の濃度になるように池に投入して使用されています。
従いまして96.6°÷7=13.8°の硬度の高い水で塩水浴されていることになります。
私が思うに硬度は3~8°が適正だと思いますのでこの塩水浴はかなり硬度が
高いですね?
当然浸透圧の影響で病変菌はかなり死滅すると思いますが、硬度上昇により
錦鯉の粘膜も溶かされ剥がれていきます。
また並塩などにはニガリ成分がありますので腎臓の膜を固めてしまい腎機能不全に陥る事もあります。
並塩などを使用する際にはしっかりと計量して使用してください。
並塩の品質にも気を付けて下さい。
「カルシウム異常供給」により胸鰭が垂れてくることもあります。