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- 2021.08.12
- ドイツアクアリウム洋書で学んだ事-8
前回に引き続き水質の話を少しします。
タイに行く前の知識では「ベタ(闘魚で有名)」は弱酸性の水を好むと日本の書物
にも業界紙にも書かれていました。
その為にファーム建設の傍らせっせと「マジックリーフ」を集めていました。
マジックリーフを使うと水槽内の水質を弱酸性の軟水に変えてくれます。
しかしベタファームに訪問すると確かにマジックリーフを大量に使用していました。
「やはり弱酸性の水を好むのか」と私は勝手に思いましたが、少し不安になり
使用している地下水の水質を調べたところpH7.5~7.8近くありました。
おまけに硬度も高い地下水でした。
実際にベタの飼育されている水を調べるとpH7.2もあったのです。
マジックリーフは確かに日本の水道水のpH7.0(地域によりばらつきは多いに
あります)に使用すると弱酸性にはなりますがタイの地下水の高いpHでは
とてもじゃないですけど弱酸性にはなりません。
煮沸するか大量に使用しないと無理です。
私はこの時に思ったことは若干の殺菌でないかと思いました。
でも一番はマジックリーフを浮かしておくことでベタが落ち着きからではないかと
考えました。
その後昔から知り合いの日本の専門店に電話してこの話をしましたら。
滅茶苦茶笑われました。
「山村さん頭おかしくなったのではないか?」と言われてしまいました。
結局信じてもらえず翌年彼がタイに来る際にその話を持ち出してpHテスターを
10個持ってくるように指示しました。
彼を伴って3ケ所のベタファームを訪問して地下水を測らしたところ彼は
「pHテスターがみんな狂っている」と。
しかし現実を目の当たりにした彼は「これはどういう事?日本の書物は全て間違って
いる」と納得したようでした。
野生種のショートテールベタの中にはpH4.5が最適なpHという種類もあったことを
補足します。
何事も基礎を勉強してから他人の話を聞きそしてすべてをうのみにせず自分で
実証確認することが大事です。
ふとお台場のトライアスロン会場の汚染処理で多額の国のお金を使って水質浄化
の件はどうなったのでしょうか?
多分何も改善されていない事でしょう。
Bacto Powerを使用した方がよっぽどよかったのに!
まあ全体像を吟味して根本的にやらないと小手先だけでは無理な話です。