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2021.03.05
奥深い水の世界-7

2019-12-4 (7)

2.化学的ろ過
錦鯉飼育ではあまり使用されていませんが参考までに説明していきます。
活性炭の品質については、あまり知られておりませんが、ここで簡単に説明を
させていただきます。
pHの変動のないもの。
活性炭自体が、pHを上げたり下げたりするものがあります。

実際には下げるものは見たことはありませんが、念のために書いておきます。
以前熱帯魚専門店を経営していた時に客様の中で、時折聞く話ですが
「活性炭を取り替えたあとで必ずpHが上がるけど、どうしてか?」これは、
まさしく活性炭のせいです。

観賞魚業界で販売されている活性炭は大きく分けて2種類です。
「バージン活性炭」と「再生活性炭」です。

「バージン活性炭」の原料は、ヤシガラや天然鉱物です。
ある程度粉砕してネットでふるいにかけサイズを合わせて商品化したものや
粉上に粉砕してペレット状にして商品化したものがあります。
吸着能力抜群で2~3ケ月効果があることを謳った商品もありますが、
使用可能期間は、水槽内の汚れにより短期間で終わる事もあります。

「再生活性炭」は、主に熱処理や酸、アルカリの薬品で処理したものです。
熱処理の方法は、5000度の熱を加える事により再生されます。
観賞魚業界では、酸、アルカリの薬品で処理したものが多く見られその内
アルカリの薬品処理が、一番多いと思います。
水槽内に入れるとpHが、上がるのはこのせいです。
ディスカスなどが、pHショックを起こすのはこんな活性炭が原因です。

※臭い、色素吸着は、熱化学反応により吸着されています。
活性炭の窪みに引っかかるとよく言われていますが、本当はこの熱化学反応に
より活性炭に引っ付きますので洗っても活性炭から
洗い流される事はありません。
ちなみに「再生活性炭」は、使用前に黒い墨が出るので水道水で良く洗いますが
この時点で本来の活性炭の役目である
臭い、色素吸着効力は約80%終了しています。

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