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2016.09.29
オランダ KOI SHOW セミナーについて-2

Nitrogen

ここからもう少し生物ロカについて詳しく述べます。
皆さんにとっても目に見えない部分ですのでないがしろにされやすいですが、
錦鯉にとって一番重要な点です。

有機物すなわち錦鯉のフンやエサの食べ残し、錦鯉の粘膜、プランクトンの死骸など
は、まずタンパク質を例にとると「従属栄養細菌」により高分子たんぱく質が低分子
タンパク質に 分解され次にアミノ酸を経て徐々に低分子化されアンモニア、
亜硝酸塩 、硝酸塩に分解されて行きます。

錦鯉のフンなどの有機物→たんぱく質→アミノ酸→アンモニア→亜硝酸塩 →硝酸塩
上記のように全て「バクテリア」により水が浄化されて行くのです。

池を新設した場合や大掃除(ロカザイを水道水で洗浄した場合)した後は、一見水も
透明でキレイなものだと誰しも勘違いしますがロカ槽には一番大事なバクテリアが
存在しておりません。

一番危険性の高い水質になりうる状態でそのまま錦鯉を飼育すると非常に高い確率で
病気になります。
錦鯉にとってとても有害なアンモニア、亜硝酸塩が蓄積されます。
目に見える汚れも大事ですが、一番重要な事は目に見えない物をきれいに分解する
事です。
これが生物ろ過の重要性です。

「水がピカピカして新しいのに?」と思われる方がほとんどでしょう。
それではバクテリアが少なく活性していない池ではどういう状況になっていく
でしょうか?
物理ロカで溜めて置いた枯葉、エサの食べ残し、錦鯉のフンなどの有機物、眼に
見えないアンモニアなどが分解出来ずに池全体が白く濁ったり、水面に たんぱく質の
白い泡が浮遊して池の水が劣悪な状況になってきます。
そしてこれら汚れ分を栄養とする植物プランクトンや藻類が発生して水が緑色に
なります。

当然エサ喰いも悪くなり病気の発症にも繋がります。
バクテリアの活性化が少ない状況で薬品を使用すると更に水質は悪化してアンモニア、
亜硝酸塩が上昇して病気の発生や進行を早めることになります。
バクテリアの活性していない池では、良質な水質維持は100%無理です。

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