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2023.06.01
オーガニックミネラル-7

2-7

水道水と天然の水の違い
あくまでもここまで熱帯魚の世界のことをベースに説明していますが錦鯉の水質にも
共通することが多いのでその点を踏まえて説明していきます。
水槽に使用する水道水は、様々な点で自然界の水とは異なっている。
(錦鯉飼育の場合多くは地下水を使用されていると思いますが、都会、農地、山奥の
地下水は大幅に違いがあります)

例えば水の中に含まれる有機物と無機物との比率を見てみるとそれが非常に
対照的な値を示すことがわかる。
熱帯の河川では有機物と無機物の比率はおよそ100:1だが水道水では
これが1:1000となる。
当然ながら水道水には有機物はほとんど含まれていません。
一方バクテリアやプランクトンの量と分解された有機物質の量の割合は熱帯河川
で1:10となるが、水槽の中ではこれが10:1あるいはそれ以上にバクテリアの
割合が高くなる。

やはり水槽飼育は密飼いになりやすいと思います。
錦鯉の場合当歳の密飼いの場合も同じで完璧なろ過システムで対応しないと順調な
生育は出来ないばかりではなく病気になる危険性が非常に高くなります。
※ 有機物・・・有機物とは基本的に生物が作るもので炭素原子を含む物質です。
動植物の死骸、排泄物(例えばフン、プランクトンの死骸、枯葉、枝など)
無機物・・・水や空気や金属など生物に由来しない物質です。
例えば岩、石、土など。

自然の河川における有機物は、殺菌性を持つ物質を多く含みます。
自然の河川におけるバクテリア数は水槽内と比べてわずかであり1平方
センチメートルあたりの数は16から40程度というのが一般的であると考えられている。
この数に100万を掛けると、水槽内における1平方センチメートルあたりの
おおよそのバクテリアの数になります。
十分なコロイド有機物を含む自然界の軟水で育った魚が、無機物の割合が
極端に高い水槽に入れられると死亡してしまうという事実はよく知られている。
純粋な水道水には有機物による緩衝能力がなく魚の粘膜を傷つけてしまう。
このような状態を魚は不快に感じるため食欲も落ち、細菌や単細胞の
繊毛虫由来の病原菌による感染症にかかる危険性が高まる。

 

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