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- 2026.08.21
- グリーンランドの「魔法の砂」について-2
氷床が数万年単位で生み出した粒子の砂それが「未知の砂」でした。
プロジェクトのきっかけは、グリーンランド出身の地質学者でコペンハーゲン大学のミニク・ロージン
グ教授の研究だ。
グリーンランドの砂が、有機農業において野菜の収穫量を向上させたことや土壌内で二酸化炭素を
吸収する効果があったことを実証データとともに報告しました。
厚さ3千メートルの氷床が、数万年の時間をかけて山を削り砕いて生み出した砂が「ミネラル豊富な
魔法の砂」でした。
薄い灰色の粒子を手に取ると驚くほど細かく砂というよりむしろ粉に近いものです。
記者が「これは、砂ですか?」と聞くと「砂と言う人もいるが、建設用に使うものよりはるかに粒が
小さい」とロージング教授は話した。
この砂の粒径(粒の直径)は地質学的に「シルト(微砂)」や粘土に相当する。
その細かさゆえに体積あたりの表面積が大きくなり土壌にまくと水分と結びついて含まれていた
ミネラルが溶け出しやすくなるという。
「世界の多くの砂や泥は、雨水や熱による風化を受けて栄養分を失います。鉱物の残りカスのような
ものだ」と教授は説明しました。
熱帯地域では、雨水や熱にさらされることでカルシウムやマグネシウムといった植物に必要なミネラル
が、長い年月をかけて洗い流されてしまうのだという。
一方、グリーンランドの砂は、氷床の重圧によって岩石が物理的に粉砕された「削りたて」の状態だ。
さらに氷の下に封じ込められてきたため、雨水や熱にさらされず、ミネラルが失われていない非常に
純度の高い状態なのだという。
「自然が何万年もかけて用意したサプリメントのようなものだ」とロージング教授は説明してくれた。
この砂を生み出した「氷床」とは、5万平方キロメートル以上の面積を持つ、大陸規模の氷河の
ことをいう。
グリーンランドを覆う氷の厚さは、平均でも2千メートル以上、最大で3千メートルを超える。
地球上には南極とグリーンランドの2カ所にしかないという巨大な氷床は、人間の一生よりもはるかに
長い年月をかけて育つ。
冬に成長し、夏に溶けるサイクルを繰り返しながら、少しずつ大きくなっていったのだ。
しかし今、氷床は温暖化によって成長を上回る勢いで溶け出している。
その結果、氷の下に封印されていた豊富なミネラルを含んだ細かい砂が、人々の目に触れる形で
現れたのだという。




