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2021.09.17
ドイツアクアリウム洋書で学んだ事-13

2016-12-23-106

私が「硬度」について知ったのもドイツ語の洋書からでした。
当時は翻訳作業をしながらも日本の水道水が元々超軟水だったので硬水なんて
別世界の話と思っていました。
試しに店の水槽の何本かを調べても数値は0.5°dH(°dHとはドイツでの硬度の
度数でこの場合0.5度と言います)
やはり日本では使用しなくて良いものと判断しましたがこれまた試しに海水魚の水を
計測したら全く測れないすなわち色が変わらないのです。
確かに海水成分の中のカルシウム、マグネシウム量は非常に多いので計測不能だったのです。

その後日本にもアフリカンシクリッドが輸入されるようになり文献を調べると
総硬度(GH)が7~9°dHとあるのを知りびっくりした記憶があります。
そこで私はサンゴ砂をろ過槽に投入してGHを調べながら調整して理想値に上げる
と見事なブルーの発色を見せてくれました。

錦鯉業界ではpHの低下を防ぐためにカキガラを使用する方が多くおられます。
pH低下により粘膜が焼けて艶が無くなることと餌喰いが落ちてくるのを防ぐ目的で
使用されているようです。
粘膜が焼けて艶が無くなることは確かですが、エサ喰いが落ちてくるのは生物ろ過が
機能しなくなり有機物がただ単にヘドロになるからなのです。

どちらにしてもカキガラを使用すれば硬度も上がる事も理解しなくていけません。
海外の方のFacebookを見ても間違った飼い方をされているのを数多く見ます。
基本的な水の作り方、ろ過の仕組みや役割を記した書物が出ることを期待しています。

 

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