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- 2026.05.29
- ヘドロについて
子供のころ小さな水路で経験した卵の腐った臭いを未だに覚えています。
確か1964年の東京オリンピックが開催された前後だと思います。
高度成長期が始まったばかりであちこちに工場が建ち物凄い量のどす黒い色の工場排水が
水路や川に流れていました。
それにより「ヘドロ」が誕生しました。
その当時静岡県駿河湾の田子の浦が、「ヘドロ」が浮かぶ汚れた海になったニュースが毎日放送
されていました。
ヘドロの原因は田子の浦付近にあるおよそ150の製紙工場で処理されない水が流れ込み
100万トンといわれるヘドロが溜まったことが原因でした。
「処理されていない水」とは?
製紙を作りために木材を粉砕した際に出る木くずや薬品がきれいに処理されないまま川に
排水されて駿河湾に流されていました。
有機物をそのまま川へ流していたのです。
この問題で「公害問題」が日本全国に広まっていきやがて水質汚濁防止法が成立されました。
その後「土壌汚染」「騒音」「振動」「地盤沈下」「悪臭」などの公害がクローズアップされて
いきました。
※ 有機物とは動植物や死んだ動植物全般の事を言います。
我々錦鯉業界でもこの「ヘドロ」が長い間問題とされてきました。
ろ過が機能していないと必ずろ過槽にヘドロが溜まっていきます。
有機物が「バクテリア」によりきれいに分解されて無機物(土など)になるのが本当の生物ろ過と
言えます。
一般的にヘドロとは、河川や沼、池や湖、海などの底に沈殿した有機物などを多く含む泥の事を
言います。
下水槽の底などにたまり、強い悪臭の原因になります。
また下記のようなものも含まれます。
●アンモニア
有機物が腐敗すると発生しやすい気体で、刺激臭が強いのが特徴です。
高濃度だと目や喉を強く刺激し、吸い込み続けると体に害があります。
●硫化水素
卵が腐ったようなにおいがする有毒な気体です。
ヘドロや下水、温泉地などで発生することがあり、高濃度になると命に関わる危険があります。
●メタンガス
無色無臭で燃えやすい気体です。
沼地やゴミの埋立地、下水などで発生しやすく、空気中にたまると爆発の危険が出る場合があります。
特にアンモニアは錦鯉にとって猛毒な成分で水にも簡単に溶け込んでいきます。
錦鯉にとって「アンモニア濃度は絶えず0mg/l」で無いといけません。
また硫化水素は水に溶けると弱い酸でpH4〜6位なので確実にタンパク質で出来ている
粘膜は溶けて剥がれていきます。
そうなると病原菌から身を守ってくれる粘膜が無くなるので簡単に病気になり易くなります。
また「ヘドロは病原菌製造工場」なので一気に病原菌濃度が上昇してきます。
併せて水質が悪化するので免疫力が落ちてきて簡単に病気になり易くなります。
このようにバクテリアによる生物ろ過が出来ないと食べ残しのエサ、糞尿、新陳代謝後の粘膜、
植物動物プランクトンなどの死骸が濾過槽に溜まりやがて腐敗が始まりそしてヘドロになって
いきます。
有機物を多く含むヘドロが堆積している水の中では、溶存酸素がほとんどなくなり
嫌気性微生物(酸素の欠乏状態でよく増殖する細菌)の働きで有機物が分解されて
メタンやアンモニア、硫化水素等の悪臭ガスが発生することが多くあります。
ヘドロ発生⇒pH低下⇒カキガラ投入⇒硬度が上昇⇒硬度上昇により粘膜が溶け出す⇒病気発生⇒
薬品投入⇒更なる水質悪化
錦鯉飼育管理者は決して「濾過槽内にヘドロを発生させてはいけません!」



