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2017.04.07
ヨーロッパで感じた事-3

2017-2 (3)

前回に引き続き、会場にある120社のメーカー、販売業者のブースを見て感じた
ことを説明します。
前回は生物ろ過に適したろ過材に関する事を説明しましたが今回は物理ろ過について
説明していきます。

ここで簡単に物理ろ過を説明しておきます。
「枯葉、えさの食べ残し、鯉のフンなど大きな有機物を一時的にこし取り溜めて置く
ろ過です。
ビニロック・ブラシなどが最適なろ過材です。
強制ろ過も物理ろ過のカテゴリーと考えてください。
また活性炭などによる色素吸着も物理ロカです。」

あくまでも一時的に溜めておくだけですから例えば錦鯉のエサを水中で溜めておくと
どうなるのでしょう?
もしバクテリアがいなければとにかく腐っていくだけです。
即ちヘドロ状態になります。

いつも言うようにヘドロは病原菌の温床でありpHを下げ富栄養化の水になり藻類が
異常繁殖する水質になります。
昔の東京の隅田川ヘドロですね!
ポコポコと硫化水素、メタンガスが泡となり兎に角臭い水です。

ビニロック・ブラシなどが最適なろ過材ですと書きましたが、あくまでも物理ロカと
してです。
生物ろ過の役目は皆無と言って言い過ぎではありません。
生物ろ過の無い池は間違いなく病気になる確率が非常に高くなるのは当然な事です。

さてオランダにおけるブースを見ていると数多く見受けられたのが「ドラムフィル
ター」による物理ロカでした。
簡単に言えば細かいメッシュの網で池から来る排水の中に含まれている有機物
(エサ、糞、粘膜など)を取り除くシステムです。
ドラムフィルターに関しての詳しい説明を割愛いたします。
文章で説明する事は難しいのでインターネット検索して調べてみてください。

そしてビニロック・ブラシを販売しているブースは1社のみでした。
流れは完全にドラムフィルターになっていました。
確かにドラムフィルターは高価なものですが、従来のビニロック・ブラシによる
物理ロカに比べれば格段に機能してくれます。
ましてや今まで生物ろ過に最適なろ過材がヨーロッパ市場で無かったので皆さん
困り果ててドラムフィルターを開発したものと思います。

確かに私も熱帯魚ビジネスをしている時にドイツで2年に一度開催される世界最大の
ペット見本市であるINTERZOO(インターズー)に10回行きましたが、毎回
ビニロック・ブラシは、多くのブースで販売されていました。
但しここ10年はINTERZOO(インターズー)に行っていないので実情は良く
わかりませんが、多分ここ10年間においてドラムフィルターが開発されたものと
考えるのが妥当かと思います。

ヨーロッパ市場において今後は「ドラムフィルター+バイオスポンジ+Bacto Power」
のろ過システムが主流になると確信しています。
Bacto Powerの信頼性・効果効能は着実にヨーロッパ市場において浸透して
来ています。

皆さん今一度
「錦鯉にとって最適な水の環境とはどういったものか?」
「何が悪くてその悪いものを取り除くにはどうすれば良いのか?」
「亜硝酸塩濃度が上昇すると細胞の働きが悪くなり病気になったり死んだりするのは
どうしてか?」
「何故水面に泡が出るのか?泡の正体は何か?」などなど。
色んな好奇心、疑問にお答え出来るように私も前に進んでいきます!
皆さんと共に!!

English Summary
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