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2018.06.22
予備知識は大事です!

月刊錦鯉投稿分 (3)

前回の「5,000,000円の錦鯉が購入出来る自信」のサイト記事を書いているときに昔海水魚の水槽(システム価格は、¥6,000,000でした。)を販売した事を思い出して今回の説明をしていきたいと思います。

私がまだアクアショップを経営していた時にあるお客様がご来店になりサンゴ水槽のゆったりとした
揺らぎ(水流によりサンゴのポリプが揺れ動くさま)に魅入られておりしばらく声をかけずにおりました。
そしてこのお客様が「これはイソギンチャクなのですか?」と質問されましたので「全て生きたサンゴですよ」とお答えしました。

すると「サンゴは真っ白で固いものでは無かったですか?」と言われたので「それは死んだサンゴの死骸ですよ」とお答えしました。
「素人でも飼えますか?」と聞かれたので「初めは誰しも初心者ですから大丈夫ですよ」と答えますと「もうしばらく見ていても良いですか?」と言われたので「どうぞゆっくり見てください」と答えました。
それから1時間位水槽の前で色んな角度からサンゴ水槽を眺めておられ帰りがけに家に設置する場所を考えてまた来ますと言われ帰られていきました。
何かお客様の表情は探し求めていたものを見つけた喜びに溢れていました。

次の週の日曜日にその方がまた来店されて90cmのサンゴ水槽を購入して頂きました。
私もパンフレットや資料をお渡ししながら簡単な説明をしていますとその方はカバンの中から「ノート」を出されて
私の説明の内容をメモされ始めました。
この人は多分うまく飼育出来る人だなと感じました。

その後毎週のように来店頂き徐々にハイレベルの製品を購入頂きその度に新しい質問を用意されておりその都度私が説明をしていきましたが、必ず「例のノート」を出されて私の説明をメモされていました。

ある日「もの凄く熱心ですね?」と問いかけると「日々の仕事のストレスを発散して癒されるんです。」と言われ
「実はオーディオの趣味がありましたが、サンゴ飼育は自分にとって未知の分野であり水をコントロールする事により
サンゴの美しさが全然違う事が面白くて堪らない。」
「今度オーディオの部屋とは別にサンゴ水槽の部屋を今リフォームしているんです。」
お客様は非常に明るく楽しそうにサンゴ飼育のおかげで体調も良いし楽しい日々を送ってる話や自分の会社経営のストレスも吹き飛んでいく話しを長時間話されていました。

その後しばらくして当時世界最先端技術のサンゴ水槽であった「デュプラリウム パノラマ(ドイツDupla社サンゴ水槽の名称)」を購入して頂きました。
当時のシステムを簡単に書いておきます。

メタルハライドライト150W×3、ムーンライト9W×2、フルドライろ過槽、Caリアクター、
マイクロプロセッサー制御のモニター/コントローラー(pH、mV、水温、導電率)、
フルオートCO2添加システム(デュプラは海水にもCO2の添加を推奨していました。)、自動RO給水/排水システムなどを備える驚異のハイテク水槽でした。

自然の太陽光線より少し照度、ルックスを抑えたメタルハライドライト。
サンゴと共生している褐虫藻(ズーキサンテラ)が光合成しやすい波長(425ナノメーター)を導き出すライト。

ろ過材は正真正銘の「バイオボール」で水につかっていない状態で使用する「ドライろ過」
サンゴの骨格を形成するカルシウムを補給するためにCO2を利用して海水中にカルシウムイオンを溶かす。
光合成により純酸素が水槽に放出されてpHが上昇しますが、pHコントローラーによりCO2を放出させpHをコントロールする画期的なシステム。
その他ここでは多量の情報があるので説明は割愛しますが、「ソフトに裏付けされた素晴らしいハード製品システムなのです。」

今回このように錦鯉と全く関係ないサンゴ水槽の事を長々と説明してきましたが、実は錦鯉もサンゴも水の中で生息しています。
いや敢えて言えば生活しています。
我々と同じで生活しているのです(人間の場合は当然空気中ですけど)

当たり前ですけど環境を整えてあげないと良い結果が出てこないのは当然です。
環境を整えても難しいのですから・・・。
水の事を気にせずに良い結果だけを待つのはもう止めにしましょう。
多くの人が自宅泉水池で飼育管理して品評会で入賞出来るようにしましょう!

English Summary
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