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2016.05.26
病気予防セミナーについて-3

Shinsuke Koi Product 1

バイオフィルについては、下記に簡単に書いておりますので参考にして下さい。
バイオフィルムとは何か?
身近な例としては、歯の上に付いたプラーク、川の石の上のぬるぬるしたスライム、
花を1週 間活けておいた花瓶の内部のゲル上の薄膜などである。
地球環境の大部分は浮遊細菌ではなくバイオフィルムを作って生きていることが
わかりました。
すべての細菌の99%以上はバイオフィルム社会に住んでいます。
汚水処理プラントは水から有機物(主に動植物の死骸、排泄物等)を除去する
ためにバイオフィルムに依存しています。
即ちバクテリアにより有機物を分解させます。
細菌と言えば病原菌などを連想される方が、多いと思われますが水を浄化して
くれている「バクテリア」も細菌の一種です。
※有機物・・・自然界のほとんどのもの(我々人間、動物、植物など。これらの排泄物、死骸など)を指す。
無機物・・・石、ガラス、鉄、アルミニウムなど。

【ヘドロ】
バクテリアが少ないコンクリート池においては必ず「ヘドロ」が溜まります。
最終的分解物の土になる前の段階でバクテリアの不足により分解途中で止まっている状態です。
ですから大型掃除機と同じで強烈な腐敗している臭いがします。
このヘドロの中は病原菌にとって最適な環境です。

ろ過が機能していないろ過槽⇒病原菌製造工場⇒pH低下⇒病気に対する抵抗力が無くなる。
まさしく負の連鎖の始まりです。

1.食べ残しのエサ、鯉の排泄物から出るタンパク質⇒ヘドロ
2.食べ残しのエサ、鯉の排泄物から出るタンパク質⇒土

1の場合は、ろ過が不充分⇒やがてpHは、下がり、病気を発生しやすくなります。
2の場合は、ろ過が機能している⇒pH安定、病気が発生しにくい。
病気になる確率を下げるにはバクテリアと病原菌の水中における優位性です。

極力病原菌の割合を減らす事(ヘドロを排除)が病気予防に繋がります。
例え通常の殺菌灯を使用していても無菌状態の池はこの世に存在しません。

元気な鯉のほうが、病気に対する免疫力が高くそしてホルモン調整は
うまく行きます。
従って鯉の成長ホルモンが、発揮され成長も促進されます。
この点においても水質は、非常に重要です。

【タンパク質】
コンクリート池において
水面に白い泡が長時間残るような状況においてはやはりバクテリアの不足です。
良く展示会のブループールの水面にこの白い泡が良く出ますが、これはタンパク質です。
ではこのタンパク質はどこから来たのでしょうか?

鯉は水質の急変を感じて脳に連絡し「表皮を防御するために新しい粘膜を出せ!」
的な指令を出し古い粘膜を捨てます。
そうです!白い泡の正体は、この古い粘膜(タンパク質)です。
ちなみに鯉は、24時間休み無く粘液を出しています。

後で会場に戻りこの白い泡を確認してください。
たくさん白い泡が出ているプールの鯉が、今ままで生活していた水質と大幅に違った場合。

もしくは輸送中のすれ等で古い粘膜をはがしてる鯉です。
人間の皮膚の表面は、角質という細胞により病原菌などの浸入を防いでくれています。
もしすりむいてこの角質がはがれると血が出てきますよね!
するとたちまち空気中に存在する雑菌により腐っていきます。

鯉にとっては、この角質が粘膜に当たります。
もし粘膜がはがれたら病原菌の浸入はたやすくなります。
ちなみにエラは、粘膜など無く本当に無防備な箇所です。
絶えず病原菌と戦っています。
強力な薬品を使用する際には、気をつけてください。

水質が悪いと鯉も体力を消耗して粘液細胞から出る粘液量が減少して粘液の分布のむらが出来ます。
そうすると病原菌がたやすく浸入しやすくなります。
また5~6月頃の産卵時期には、粘液の分泌が少なくなります。

サケが、産卵時に川を遡上しますが粘膜はほとんど出していません。
その理由は産卵する卵に栄養分を送るためです。
そのため遡上するサケの肌は、病原菌に侵されてぼろぼろです。

English Summary
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