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2022.11.25
美人薄命

2017-2 (3)

昔ある錦鯉生産業者さんと系統や選別の話が出た時の内容を思い出し少し説明していきます。
この方は水産大学卒業後に錦鯉業界に入られたようで遺伝についてゼミで勉強されました。
化学物質や放射線によるDNAの損傷や、DNA複製時のエラーなどにより生じる変異が、
生命の進化に欠かせない事象であることは広く受け入れられています。

しかし、変異だけでは進化を説明することはできません。
事実、RNAウイルスでは変異は頻繁に起こりますが、高等生物へと進化していません。
高等生物へと進化した生物は、DNAを遺伝子として持つ生命だけです。
生物の種分化はまず集団の個体に突然変異が起こるところから始まります。

しかし変異自体は何か目的があって起こるわけではありません。
したがって個体にとって有害な変異で
あれば淘汰され逆に環境に適した変異であれば集団全体に広がることになります。
また、有害でも有益でもない突然変異も多く存在します。
つまり生物の進化は突然変異の繰り返しで、集団中に変異が蓄積する
ことにより種分化が起こるきっかけが生まれるのです。

美人薄命が証明出来るかも?
(山村の考え)
つまりある生産業者の池が全て良質な水を維持出来ていると仮定すれば突然変異で
生まれてきた美人な錦鯉は生き残れるという事です。
稚魚池から改善していくべきですけどどなたかチャレンジしてくれないかなと思います。
可能性は十二分にあります。

「生産者の良質な水で飼育されて綺麗になった錦鯉が海外のお客さんで色艶が
落ちれば評判が落ちる」と言われる方もいますが、そこは生産業者や流通業者の方が
啓蒙活動すべきことだと思います。
そうすることにより世界の錦鯉マーケットが拡大するものではないでしょうか?

English Summary
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