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2015.10.30
鯉の最適な水とは?

2016-1-1 (7)

鯉にとって最適な水とはどんな水でしょうか?
自然界の川には、様々な生き物が住んでいますが特に川底に住んでいる生き物で
その地点の水質の程度を調べる事が出来ます。

 水質  棲んでいる生き物
 きれいな水   カワゲラ・サワガニ・ヘビトンボなど
少し汚い水  ゲンジボタル・カワニナ・イシマキガイなど
汚い水  タイコウチ・タニシ・ミズカマキリなど
大変汚い水  アメリカザリガニ・セスジユスリカ・チョウバエなど

上記のように例えばカワゲラは、きれいな水に住んでいますが、水質が悪くなると
死亡するか、他のきれいな水のある場所に移動します。
しかし移動する際に汚い水の場所に遭遇すると死んでしまいます。

それでは鯉の水質を考えて見るとPH、硬度、炭酸塩硬度、溶存酸素量、
アンモニア濃度、亜硝酸塩濃度、硝酸塩濃度等多くの計測しなければならない
水質データがありますが、全てにおいて適正値以内で無ければなりません。
例えどれかひとつの項目でも適正値を外れるとそれが原因でストレスが溜まる事も
あるし粘膜がはがれて病原菌の侵入を防ぐ事が出来ずに病気になり最悪死亡する事も
あります。

本来自然界においては、病気で魚が死亡する確率は非常に少ないのです。
何故なら絶えず水質が安定しているからです。
しかし近郊に人間が住んでいる河川、湖、沼などにおいては、水質悪化がいつ
起こってもおかしくない場所です。
身近な例をとると「琵琶湖」の水質汚染と富栄養化は、昭和時代に急激に進行
しました。
田んぼから流れ出る農薬汚染による魚の大量死、湖の周辺に宅地が開発され人口が
増加し工場も建設されたため生活排水、工場排水が流れ込むようになったために
淡水赤潮、アオコなどの異常発生による魚の大量死など。

もしかしたら我々の池も「琵琶湖の水」に近い状況なのかもしれません。
農薬汚染・・・薬品投与⇒バクテリア死滅により水質悪化⇒病気の進行⇒薬品投与⇒
鯉の死亡
淡水赤潮、アオコ・・・多量のエサ投与⇒ろ過材の不適切な選択⇒アンモニア、
亜硝酸塩濃度上昇⇒病気の発生⇒薬品投与⇒水質悪化⇒鯉の死亡

犬やネコであれば人間と同じ空気中という環境ですから犬、ネコがおかしいと
感じると同時に人間は環境悪化に迅速に対応できます。
しかし水の中の環境変化は、人間は五感の内、視覚、嗅覚でしか判断できません。
但しこれも普段から鯉の泳ぎ、エサ食い、色、艶、ヒレの動かし方、行動範囲、
水の色、濁り等を充分把握していないと見過ごす事あると思います。
ましてや例えばアンモニア、亜硝酸などは計測しないとどんなプロでも知りうる事は
出来ません。

良好な環境化においては、病気はあまり発生しません。
病気が多発するような池においては、何かが、良好な水質の枠を外れているものと
考えてください。

鯉が病気にかかる原因をあげて見ます。
●水質悪化によるストレス
●多量の水換え、新規に鯉を導入した際の水質の急変
●急激な水温変化
●新しい鯉を購入したり際に鯉本体もしくは病原菌が含まれた水の持込
(病原菌の濃度が濃い、薄いはありますが、どんな池においても病原菌は存在します。
無菌状態の池の水はありません。
空気中においても風邪の菌、大腸菌等は絶えず浮遊していますが、我々の体調が
よければ 感染する事はありません。
水中においても同じ事がいえますので予防と称して薬品投与は避けましょう。
人間でも風邪予防に前もって薬は飲みません。)

●アミですくわれたり、鯉同士がぶつかった時に起こる外傷からの細菌の感染。
●池の底部、ろ過槽内のヘドロの蓄積による病原菌の温床、PH低下によるバクテリア
の活動低下から起きる水質悪化など。

これ以外にも病気の原因は、ありますがいずれにしても良好な環境化におくことで
鯉本来が持っている『自然治癒力』を引き出してあげましょう。
病気の予防においては、飼育環境が以下に重要であるかを認識をお願いいたします。
逆に言えば、余り好ましくない環境においては、魚がストレスを感じ、免疫力の低下
から病気にかかりやすくなるとも言えます。

限られたスペースで出来る限り自然界の環境に近づけなければならず、その一つが
水質の維持でありろ過槽の構築になります。
くどいようですけど今一度『生物ろ過』の重要性を再認識お願いいたします。
併せて『Bacto Power』『バイオスポンジ』をお勧めいたします!

English Summary
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